ヨモツ雑記帳

雑記帳。感想とかをぼろぼろ書いてるノート。

新たに作られたる「神」が君か! - 神聖龍 エモーショナル・ハードコア

 おつかれさんです、イクヨモツです。

 7月18日に発売されるデュエルマスターズの新パック「最強戦略!!ドラリンパック」が公開されましたね。十王篇に入ってから本格的にドラゴンの復活がされてく感じで盛り上がってきたなぁ!って感じがします。

 今回はその中で先行公開された1枚に関するワクワクを詰め込んだ記事です。あ、効果がこんだけ強い!!これは環境牛耳る!!!みたいな考察記事ではないのでそういうのをお求めの方は他所を当たっていただければ。エピソード世代が狂喜乱舞するだけです。

 

 

↑背景ストーリーは知ってるからエモーショナル・ハードコアがどんだけエモいか早く聞かせろという方は3まで飛んでください

 

1,無法者と教団の話

 デュエルマスターズ・エピソード3。それは、アウトレイジと呼ばれるならず者集団が、超獣世界を支配するオラクル教団にカチコむお話。

 彼らの戦いは、首領のカツムゲンとイズモが握手を交わすことで終結にいたります。終結に至った理由、それは、敵対しあっていた彼らの根幹を為すものが「仲間を思い合う気持ち」であるということに変わりはなかったからでした。

 ───細かいことはDMwikiあたりの背景ストーリーを見てもらうとして、これまでデュエルマスターズ最初のパック、DM-01から始まった超獣世界での出来事は、エピソード3を区切りに一旦の終わりを迎えました。

 ところが。今年の初めに発売された「謎のブラックボックスパック」で衝撃のストーリーが展開されます。「マスターズ・クロニクル・デッキ サバイバー進化論 α to Ω」において示唆されていたアウトレイジ(とオラクルの連合軍)との戦いの模様が展開されたのです。

 新章DM世界(現在展開されている商品シリーズにおける世界。超獣世界とは別世界)において「超GR」と呼ばれる強力すぎる力が発現した結果、その影響が超獣世界にまで及んでこちらにも「超GR」が出現。これによりオラクル・アウトレイジ連合とサバイバーの戦いは、超GRの力を制した方が勝つと予測され、激化の一途を辿ります。

 先にサバイバーが次々に超GRの力に目覚めていき、あわやサバイバーによる支配が完了してしまうかと思いきや、オラクル・アウトレイジ連合はアウトレイジ犬とアウトレイジ猫を超GRに放ち、彼らの持つ自由の力によってサバイバーに乗っ取られる前に超GRの制圧に成功します。いやアウトレイジ犬とアウトレイジ猫ってなんだ・・・・?

 サバイバーとの超GRを巡る争いはオラクル・アウトレイジ連合の勝利には終わったが、進化を続けるサバイバーとの戦争はまだまだ続いていく・・・・というのがブラックボックスパックでのストーリーでした。

 

 

 ・・・・いやオラクル教団とアウトレイジが手を組んで新たな敵と戦っている!?

 何年越しの新情報だよと。2014年に終わったお話の続きが今ァ!? 6年越し!? とそれはそれはビビり倒しましたとも。 

  アウトレイジは「愛と友情」を重んじる人たちです。そんな彼らが、かつて敵対していたオラクル教団と手を組み連合軍としてサバイバーを迎え撃つ姿は・・・・ちょっと・・・・感動しましたね・・・・。

 と、ここまでを前置きとして。「オラクル教団vsアウトレイジ」「戦争の終結」「サバイバーとの戦い」を踏まえた上で、そもそもオラクル教団とオラクリオンとは何なのかについて触れていきます。

 

2,新なる神

 オラクル教団とは、ゴールデンエイジとゼニスの戦いによって世界に溢れた「ゼロ」の力を使って、世界に平和をもたらそうとする宗教団体です。

 教祖ヨミを中心として、かつて超獣世界にいたゴッドを復活させたゴッド・ノヴァ、教団が新たに作りあげた神オラクリオンを崇拝対象としています。

 彼らの教義は「沈黙」と「停滞」。先の戦いによって荒れ果てた世界に平和を取り戻し、それらの保持を目的としていました。

 ここで取りあげるのは、崇拝対象のひとつである「オラクリオン」です。オラクリオンとは、先に書いた通り教団が新たに生み出した神であり、教団幹部の一人ゾロスターがその運用に関わっています。ゴッドノヴァが「対の存在によって完成する不完全な神」なのに対して、オラクリオンは「それ単体で完全な存在の神」というような印象があります。

 しかしその誕生のための儀式には、多数の信者の犠牲が必要なようです。これには「無の力を持つ有」をクリーチャーの手によって形作るのには多大なエネルギーを使うためではと考えています。

 そんなオラクリオンが、長き沈黙を破って再登場したのが今回の「ドラリンパック」なわけですが・・・・そんな彼はを纏っていました。

 

3,愛と友情、沈黙と停滞のもとに作られし、神

 それこそが、《神聖龍エモーショナル・ハードコア》。

 光文明のオラクル・ドラゴン/オラクリオン。

 出た時に《あたりポンの助》と同じ「効果完全無視」能力を発揮し、他にオラクルがいればアンタッチャブルを得るブロッカー。

 

 最初こそ新規オラクリオン!? どんな効果だよ! と見てみれば、クソデカあたりポンの助みたいな見たことがある効果でがっかりはしたものの、よくよく考えればこれはオラクル教団の教義における「沈黙」であり「停滞」ではないか? と気づいてからは、このクリーチャーの持つ意味が様々湧いてきてしまって、こうして筆を取るにいたっています。

 読み込めば読みこむほど、このエモーショナル・ハードコアこそが、ラクル教団とアウトレイジが手を組んだことによって生まれた、教団が崇拝する新たなる神に相応しいと分かったんです。

 

 エモーショナル・ハードコアが生み出されたきっかけなどはまだ分かっていませんが、まず注目すべきはを持っているところ。これまで作られてきたオラクリオンが「無を持つ有」を生み出すために多数の犠牲が必要だったという点は、アウトレイジの「愛と友情」的にはあまり快くないことと捉えられます。

 連合軍として手を組んだ今、オラクリオン誕生のための儀式にアウトレイジの手が入ることは容易に想像でき、その影響は後述するアンタッチャブル効果に見えます。

 つまり、色のついたオラクリオンであるエモーショナル・ハードコアは、アウトレイジと手を組んだことで生み出された「有を持つ有」の神であるわけです。そこに「無を持つ有」ほどの苦労はない、はず。

 

 そして新種族であるオラクル・ドラゴン。E3看板種族のドラゴン化は《無限超邪 クロスファイア》以来であり、これによりアウトレイジ・ドラゴンとオラクル・ドラゴンが揃った形になりました。

 無限クロスファイアが収録されたのがデュエデミー賞なのもあり、彼の背景ストーリー上での扱いがどんなものなのかは果たして分かりませんが、もし無限クロスファイアを見て教団が「我々も象徴としてのドラゴンを持とう」と考えたんだとしたら・・・・という考えが浮かび上がります。ドラゴンかっこいいもんな

 デュエルマスターズにおける「ドラゴン」はある意味で「象徴」としての存在でもあるため、アウトレイジ、オラクルがその象徴を共に持っている図は少し感慨深くもあります。

 

 次に効果の話をします。

 先に話した通り、あたポン効果によって口にした名を持つクリーチャーに「沈黙」と「停滞」を与えます。攻撃は可能なあたり真に停滞しているかと言われると微妙ですがラクルによる支配が達成・完了された世界には「個性を必要としなくなった」信者たちが溢れている(《師団の先導者 ツラトゥストラ》)、というパラレルワールドの存在を踏まえると、個性を奪いゼロへと還元するところに、オラクルらしさを伺えるでしょう。

 さらにオラクルがいれば、つまり信者がいれば、エモーショナルハードコアはアンタッチャブルになるというもの。崇拝される神が信仰さえあれば何人も触れることができなくなるというのは、信者たちによる(信仰よりかは言葉が軽くなってしまいますが)「愛と友情」の力と見ることができます。そんな彼が、信者たちを守るブロッカーとしてもいる。いやこれ・・・・完全に「愛と友情」の関係じゃないですか・・・・。

 

 そしてそんな彼は、連合軍となったオラクル教団にとっての、であるのです。

 

 4,シンセイキから外れて

 オラクリオンは本来、冠詞を「神聖キ」にする決まりがあった。だがゼロでないオラクリオンであり、オラクルの象徴として龍を宿した彼は、この命名ルールから外れた神聖龍の名を冠している。

 これまでの規則に乗っ取られず、しかしその内は「沈黙」と「停滞」を重んじる。

 これが新たなオラクル教団の「神」なのであれば、私はこれに祈りを捧げるしかない。オラクル・アウトレイジ連合の行く末に、いつか訪れる平和を願って。

 

 

 ところでドラリンパック、表紙にゾロスターっぽいやついるんですけど、もしかしてお前・・・・?